2013年11月13日水曜日

13日(水)曇り・・・どんな想い

平成二十三年
妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳


ついこの間の大島を直撃した大型台風で多くの方が亡くなられ、

未だ確認が取れない方が4名の方の捜索が打ち切られた。


そのうちの家族を特集していた。

まだ小学1年か2年くらいの男の子かな?

祖父母が面倒を見ることに・・・。

母親は、肋骨がすべて折れ、今も本土で集中治療中。

父親は、まだ見つかっていない。


その4名の中の一人だった。



たまたまなのか、その少年は祖父母の家に泊まりに行って無事だった。

祖父は何か見つかるのでは?と毎日現場に出かけているという。

男の子は毎日、仏様にお父さんが戻ってこれるように祈っているという。

「また家族で一緒に暮らそうねと」・・・。


捜索が打ち切られた、東京消防庁の方々と一緒の船に乗り

お母さんの入院している病院に出かけた。

取材者が、「お母さんに会えて嬉しい?」と聞くと

嬉しくないよ・・・だってお見舞いに行くんだよ。と答えた。



普通であれば、数週間振りに会うのだから、嬉しさもあるかと思ったが以外な言葉が返ってきた。


お母さんと話を終えて・・・

まだ、顔は傷だらけだったよ。

肋骨が全部折れ、肺に刺さっていたので話す事ができず筆談で会話をした。

お父さんの事は、無事だよと伝え早く皆で暮らしたいと・・・

それ以上の事も、それ以下の事も伝えなかった。

この言葉を聞いた時は、絶句した。

言葉が出なかった。

諦めていないとか、もうダメだとかそういう次元の考えではないんだと思った。


どんな想いで・・・


お父さんは無事だよと伝えたのか?


私が想像もつかない・・・深い思いだったに違いない。



また、三人で今までと同じように、一緒に暮らしたいと思う一心で。



0 件のコメント: