平成二十三年
妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳
会社帰り・・・梅郷駅に降りたのが22:00くらいだったかな?
柏からの始発なので、ほとんど座って帰る。
しかもホームの真ん中にエレベーターがあるので
そこに停まる車両に座る事が多い。
ホームにおり前に男性二人がエレベータの前に立っており、その後ろでついた。
ちょうど、後ろについた時に右側を向いた私と、
こちらを覗き込むように並んだ女の子が一瞬、顔を合わせた。
エレベータはホームからの死角になっており、その子は
進行方向から戻ってくる感じで、エレベータのほうを覗き込んだのだ。
そのエレベータの中に私を含んだ男性3人と
その子の4人が乗り、私は3番目、その子は4番目・・・
エレベータが動き出した時に・・・
「大偉のお父さんですよね?」
いきなりの言葉だったので、はじめは何て言っているのかわからなくて、
言葉を発したから振り向いたという感じだった。
振り向くと・・・
「大偉のお父さんですよね?」
・・・「はい。」
「S-yaです」
「・・・あぁ~!。。。元気?久しぶりだね」
言われるまでまったく気がつかなかった・・・。
まったくわからなかった。
じっくり見れば面影はあるが、一瞬しか見ていないのでわからない。
ついこの間まで高校生で、近くの家電の量販店でアルバイトをして
たまぁ~に、買い物に行くと声をかけてくれたり。
卒業して進学してから、六ケ月くらいしか経っていないというのに
少しづつ大人顔になって、声をかけてくれなければ、気がつかないんだなぁ~と
改札を抜ける少しの間だったけど、そんな事を思いながら話した。
声をかけてくれて嬉しかったのが本音。
高校生の時に見せてくれていた、同じ笑顔だった。
自転車に乗り帰り道・・・
大偉はどんな顔をして・・・どんな生活をしているのだろうか?
段々と社会に触れると顔つきが大人っぽくなっていくのと同じように、大偉も変わっていくんだよな。
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