平成二十三年
妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳
最近、毎日といっていいほど
布団に入ると、大偉の寝顔が瞼の奥から浮かんでくる。
ふつうの寝顔ではない。
声をかけても・・・大声で大偉と呼んでも
手を握っても、握り返してこない。
だんだんと冷たくなっていくんだろうか・・・。
最後に・・・
大偉の声を聞きたかった。
手を握り返してほしかった。
そして、旅に出てほしくなかった。
あんな狭いお家に入れられさせて、
知らない場所で一晩も寝かされていたんだからね。
何度も何度も、控え室と大偉のところを往復して
現実なのか?そうでないのか?
・・・わからなくなる。
聞きたいな、大偉とみるるの声。
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