平成二十三年
妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳
玄関前の藤の木が伸びていたので、枝刈り機でバンバン刈っていた。
刈った枝を可燃ごみに袋詰めをすると6袋になってしまった。
こんにちは・・・
何やら、隣の家に誰かが訪問してきている。
横を向けば、誰が来ているのかわかるんだけど、この夕方の時間・・・
変な押し売りだと嫌なので、聞こえない振りをしながら、
後片付けをしていた。
すると・・・背後から
こんにちは!
振り向くと警察官だった。
なんとも優しい顔をしている。
最近、新しく建てた家の一角の空き巣が入って・・・
という話しをしながら、特に変わりないですか?
とカードを見せられた。
そのカードは、家族構成が書かれてあった・・・
大偉の名前も。
あぁ・・・大偉は亡くなりました。
亡くなりましたというこの言葉が兎に角辛い。
辛くて辛くて。
いつ?
2011年6月2日です。
警察官は、備考欄に鉛筆で書いた。
戸締りをきちんとしてくださいねと言われそのまま別れた。
あのカードは・・・
今度見た時は、大偉の名前はどうなるのかな?
警察官が帰ったあと・・・抹消線だけは引かないでほしいと言えばよかったと思った。
色々とこれから先もでてくる大偉の名前・・・
反面辛い思い。
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