妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳
最後の日は、どんな感じだったのかな?
もう7日。大偉は、こんなになってしまったよ。
2011年の当時のブログを読み返していた。
6月2日 夕方に家内から電話が入る
6月3日 千葉大学へ
6月4日 自宅での最後
6月5日 お通夜〜・・・涙雨
6月6日 お別れ
親父は、ショックで寝込みお袋と一緒に、大偉と最後のお別れはできなかった。
柏警察で、大偉の姿を見て、泣いていた姿を思い出すと、どんだけ不幸な事をしたのかと自分を責める。
事故の事は、誰よりも知っているはずなのに・・・
何故、あの日に電話をする事ができなかったのか?
家内と夕飯をとりながら、録画をしていた「リバース」というドラマを見ていた。
大学4年の冬。今から10年前の事故。
4人で友達の別荘に車で出かけた。
オーナーとその妹は、後から電車で向かったが、駅まで迎えに来て欲しいと連絡を入れる。
すでに4人は、お酒を飲んでいた。
誰が行くか?
お酒を飲んでいるから、行けないというが、このくらい大丈夫だろう?と行かせてしまう。
4人中3人は就職が内定しており、後の一人はは、お酒もはじめは遠慮したのだが、「ノリ」が悪いの一言で、飲ませた。
ペーパードライバー、雪道・・・吹雪、一人。
そんな3人のうち一人はダメだと言うか・・・
全ての悪条件が重なり、スリップで谷底へ落ちる。
事件と事故の捜査が始まるが、色々な圧力がかかり、捜査打切り。
それでも、遺族は何度も何度も、警察に出向いて、捜査を依頼するも進展はしない。
最初から事故ではなく事件と睨んでいた一人の刑事が、退職をしてからもフリージャーナリストとして、4人の前に現れる。
彼女は、彼氏が、雪道で事故に合い捜索中と、はじめてニュースで知る事に。
ついこの間まで一緒にいた彼氏が、今、目の前のニュースで・・・。
大偉の時も、翌日の朝のニュースで流れていた時は、いたたまれない気持ちでいっぱいだった。
警察の方が事故現場を捜索している映像、ZEPHYRが、運び込まれる。
大偉の事故を、その日のニュースで知ったと言う人もいた。
まさか・・・
身内が。
友達が。
つい一時間前に別れた友達が・・・
こんな事が現実に起きるとは、思わないで生活をしている。
気をつけなきゃとは、思っても自分の身に降りかかるとは。
この回のドラマを見て、七回忌を迎えた私達に、何か伝えたい事があるのかな?とも感じる。
その彼女は、ショックからお通夜にも告別式にも、一周忌にも参列できなかった。
ようやく、三回忌で彼氏のもとに行くが、そこであの時の友達を遠目から見ていた。
彼氏は、どんな風に友達に映っていたのか?
その日は、どんな話をしたのか?
聞きたくなり、近づく・・・
大偉もどうだったのかなぁ〜と思ったりもする。
あの日で止まっているのだから。
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