2012年9月6日木曜日

6日(木)晴れ・・・訃報

平成二十三年
妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳

1本の電話が回ってきた・・・先輩からだった。

K-ikeさんのお母さんが昨日亡くなったと・・・


ついこの間、会社に向かう途中でお話ししたばかりで、今週先輩とツーリングの約束をしていたらしい。


K-ikeさんとは、入社以来のお付き合いで、

会社の野球チーム・・・

キャンプ・・・

山・・・

と色々と遊びに出かけた。

はじめてキャンプに誘われた時は、「えっ~、キャンプ・・・?」なんて思ったが、

したこともなく断るのはと思い、出かけたのがはじまり。

それ以来、毎週とはいかないがほとんどキャンプに出かけた。

しかも、今度は裏山を登ってからのキャンプと段々とグレードが上がる。

山・・・中学の時に学校で登ったが、あまり良い思い出ではなかったので、気は進まなかったが、それでも山頂にたった時は、素晴らしい景色で、達成感を感じていた。

ある日・・・その先輩も誘いキャンプ・山に出かけた。

先輩は、マラソンマンなので、体力も十分。

私は、並みかな?

K-ikeさんといえば、かなりポンコツ。


それが、下りとなると一転して一番になる。

ニュートラルで下っていくからだ。

そんなこんなで入社1~2年が過ぎた。



ある日のキャンプ・・・夜

お酒を飲み火に薪をくべながら・・・・二人はボーッと火を見ていた。

車からのBGMはオフコース。なんともくらい曲だけど、最近ファンクラブに入ったらしくかなりの熱の入れようだった。


その横を女性達が通りすがり、「オフコース」もいいよね!というのが聞こえた。

おやじと青年が、薪をくべながらボーッとしていう光景はどう写っただろう・・・

引くよね~


次の瞬間・・・・


ぼそっと。


今度、北アルプスに行かない?


北アルプス・・・?

長野?


マジで~って感じ。


今までの裏山は、北アルプスに行くための準備だったのだ。


そうと決まれば、山屋に行き、色々と準備を開始した。


その年の夏・・・中房温泉から燕岳へ上がり大天井岳をかすめ

槍ヶ岳へ抜けるルートで私たちの初登頂を目指した。


初日は、雨・・・なんでと思いながら、

このまま、雨なのかなぁ~。

ツアーで来ているのか、おばちゃん達は超~元気。

あのトーンで話しているから・・・うるさい。


せっかくの夏休み・・・K-ikeさんんと?と思いながら

燕岳山荘の素泊まりにとまった。

ほとんどの方が一泊二食付。

水だけ持てば、夕飯付、次の日の朝食付き、さらにお昼のおにぎり付なども。

一つだけ違うのは寝床。

混雑時は、一畳もないところで寝ないといけないのだが、
寝返りは不可能!

素泊まりの人達は別棟だったりするので、余裕で寝床が確保できる。
素泊まりする人は少ないから・・・。


下から、水と食料を担ぎ上げるほうが、寝床を優遇されるなんて・・・

今では、予約すれば個室も確保できるんだから、そうとう昔と変わったと思う。


で・・・

翌朝。


わぁ~という声が聞こえる。


戸を開け、外に出ると


見渡す限りの雲海。

こんなの見たことない。


前の日は雨で・・・とても次の日にこんな光景が目の前で見られるなんて、信じられなかった。興奮した。

本当に来てよかったと思えた瞬間だった。


そこから、さらに二泊し、槍ヶ岳(3180m)の頂にたった。



こにくるまで、立山連邦を右に見ながら稜線を歩き、登ったと思ったら梯子で下るなどを繰り返す。

多少ぞっとするところはあるが、それほど気になるところではない。


はじめての経験をさせてもらtった。

あの時、キャンプを断っていたら・・・

北アルプスを断っていたら・・・

こんな経験はこの年になってもなかっただろう。

翌年は、穂高岳。

その翌年は、その先輩と、もう一人の方と蝶ヶ岳・・・


そして、大偉と奥穂高岳と登頂に成功した。


子供達が小さい頃は、キャンプに出かけた。


こうした事も、小池さんが誘ってくれなかったらなかったと思う。

ものすごく感謝している。


また、機会があれば是非行きたいと思う。


あの山の景色をみんなにも見せてあげたい。

見てもらいたいと思う。

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