平成二十三年
妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳
8月31日付けで6年間勤めた仲間が退職した。
同じグループでもなく、一緒に仕事をした訳ではないがいつの頃からか
話すようになった。
勤務場所が違っていたので、たまにしか会わないんだけど・・・
会えば必ず、声をかけて・・・表情の感じを見ていた。
お互いそうだった。
何度が相談もされ、自分の経験を話した事もあった。
当時、派遣先の技術部に配属された私を、遠目に見ていたらしい。
いつもしかめっ面で・・・声をかけたくても中々かけられずにいた。
突然の技術部配属で、やっていけるのかな?
大丈夫かな?と思っていたらしい。
まっすぐな男で・・・
不器用で、
仲間のためなら、上司に話しを投げかける男だった。
ちょっと、やりすぎなところもあったとは思うが、今の時代・・・
中々いないよ、こんな男はと思っていた。
彼は転職してきて、前職はIT関係ではなかったが、6年間頑張って昨日退職した。
前から退職を考えていた事は知っていたが・・・
退職の辞令がメールで管理部から送信されてきた。
えっ!
と目を疑った。
今朝、会って・・・おはよう!お疲れ~っと言ったばかりだった。
なんだよ、一言も言っていなかったじゃね~か。
どうなっているんだよ。
昨日の夕方は臨時夕礼で退職の挨拶があった。
私は、彼の正面に立ち彼の言葉を聞いていた。
勤務場所は、離れているとはいえ社員全員と話したといっていた。
仲間だから・・・。
俺は、全員と話したかな?
うん、大丈夫。
中途派遣が多い会社なので、入社の挨拶をしてそのまま派遣されるケースが殆どだから、
知らないで辞めるケースも少なくないし、期初会議で、あぁ~あの人、同じ会社の人だったんだと思う事もよくある。
夕礼が終わり、しばらくすると管理の女性が来て管理部長が読んでいます!って。
応接に行くと、管理部長とその彼が座っていた。
どうしても、私に一言、いいたいと・・・
なんだよ~!
びっくりしたよ・・・辞令の通知が届いた朝に、会っても何も言っていなかったじゃん。
ほんとにもうっ・・・と言ってやった。
そのあと、管理部長のはからいで中華料理を食べに出かけた。
会社を入った時から、今までの思いを話したりと。
彼の人生にこの6年間は必ず必要だったと思う。
次の会社でも頑張ってほしい。
帰りは、一緒にTXで帰ってきた。
ふとした拍子から、子供の話しになった。
話した事も、会った事もない大偉の名前を覚えていた。
だいいくんでしょ?
6月5日に来ていただいた。
びっくりした。
その日しか会っていないというのに大偉の名前を憶えていたなんて・・・。
こんな奴いるんだ・・・。
大偉の事を話していたら、泣いちゃった。
人前で泣いちゃった・・・みっともなかったけど堪えきれなかったから。
そんな彼を、合気道の体験に誘った。
一緒に合気道をして汗を流し、お昼には成久でラーメンを食べた。
この彼とは、これから先も付き合っていくだろうと感じた。
0 件のコメント:
コメントを投稿