平成二十三年
妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳
期初会議の終了前に、前社長が前に立ち挨拶をした。
昨年五月の株主総会で、社長から顧問に変わり会社を見ていただいてもらった。
数か月前に、心臓にペースメーカーを入れる手術を行い生活を送っているが、
今・・・心臓が動いている90%はペースメーカーの力で、
自力では、10%しか動いていないという事を社員の前で伝えた。
ショックだった・・・。
その後の懇親会では、途中から顧問とず~と話した。
今までの会社勤めの中で、信頼し何でも話し、相談し、アドバイスをもらい
どうにかやってこれたのも今の顧問のおかげだから・・・。
もし・・・人間生まれた時にペースメーカーを入れていたら。
そうだとしたら・・・・
大偉は・・・、
みるちゃんは・・・、
と思った。
帰りは、午後から降っていた雨がさらに激しくなったが、梅郷駅から歩いて帰った。
イヤフォンからは・・・かりゆし58「オワリはじまり」
やり残したことはないかい・・・のフレーズに止めどなく涙が溢れ
抑える事ができなかった。
やり残したことなんていっぱいあるよな。
やりたいことだっていっぱいあったよな。
まだまだたくさん、いろんな事に挑戦したかっただろうし、
まだ見たことのない場所にだって行ってみたかったよな。
バイクに乗っていろんなところへ・・・・
約束もしていたじゃん。
そのやり残した事を、お父っが引き継げる事はするよ。
大偉と、みるちゃんと一緒にさ。
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