平成二十三年
妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳
仏壇回りを掃除した。
一周忌の準備もそろそろしなきゃと思い、準備するものの確認をしていた。
その中に・・・埋葬許可書がある。
斎場の方からも、霊園の方からも骨壺の箱の中に入っていますからと
知らされていた。
骨壺が入っている箱の白い風呂敷をほどき、中から埋葬許可書を取り出した。
斎場の方が結んでくれた紐をほどきはじめて開けた。
埋葬許可書・・・
大偉の名前・・・
事故現場の住所・・・時刻などなど。
私の名前・・・大偉との続柄が書かれてあった。
なんの言葉も・・・
一粒の涙も・・・
出なかった。
ここに書かれている息子の名前・・・
ただただ、それを見ているだけだった。
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