平成二十三年
妙法 清澄院日大信士位
六月二日
俗名 田中大偉
享年十六歳
大偉とみるちゃんの仏壇の蝋燭たて火を点けた。
大偉の香炉が小さく灰が外に落ちてしまうので、お線香を半分にしてあげている。
仏壇の前に座りながら、横に置いてある小さな遺影の写真を見ながら・・・
「大偉、お前何をやってんだよ! 俺にこんな事させやがって」
と思いながら、お線香に火を点けた。
突然、涙がぼろぼろ溢れ出してきた。
明後日(12日)は大偉をお迎えするための準備をする。
大偉の好きな物を作ってお供えしよう!後でみんなで決めよう。
大偉が、喜んで家に帰って来れるように・・・家の中を明るくしよう。
この二日間は心が不安定になり、また電車の行き帰りで泣いてしまった。
みっともないったら、ありゃしない。
病気で亡くなられた方・・・
色々な事件、事故に巻き込まれて亡くなられた方・・・
色々な方々がこの電車に乗っているんだろうなぁ~。
今まで、こんな事考えもしなかった。
「人、一人が亡くなるって本当に大変だよね」
と、会社の帰り、事務所の上司と話しながら帰った事もあった。
8月2日の夕方。
外出先から、別案件の相談で上司に電話した。
最後に・・・
今日は、大偉の月命日だろ。早く切り上げて帰りな。
嬉しかった。
唯一、会社の中で大きくなった大偉を知ってる方。
昨年の9月に東京ドームで行われた都市対抗野球に一緒に行った。
格好いいじゃん!
そんなことないよ・・・と言いながら親ばかだから内心嬉しかった。
その上司も、この夏奥様の三回忌を迎えた。
自分は、奥様の命日を気にしていなかった。一緒に働いていたというのに・・・まったく情けなかった。
その日は、他にもメールをいただいた。
ありがとうございます。
大偉、この間お願いした事やってくれたかな?
今、何をしているの?
みるちゃんと一緒なの?
二人ともほんとに男前の優しい顔をしている。
性格は顔にでるからね・・・
私も、穏やかに家族と過ごしていこう。
みんなで支え合い、助けながら・・・
時には支えてもらいながら・・・
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